七川学園裁判部!
「だーかーら、なんでここで話し合ってんだよ!」
結局三人は居座ったまま、茶を飲み、ドレスについて会議を始めている。
「演劇部にはライバルが多いからな。おお、そうだ聖」
「なんだよ?」
「奈々さんの推薦者はお前だ」
「はあー?」
「本当は俺が奈々さんの推薦者になりたいところだが…」
「だめよ!京くんに一番にお願いしたのは私たちなんだから!」
「そーよそーよ!」
「…と、いうわけだ」
「…と、いうわけだ。じゃねえだろが!」
「まあ、奈々さんには俺が話しておくさ。お前は奈々さんの横にいるだけでいい、オマケだ」
「オマケって……」
俺は一気に脱力した。
京は、ぱさりと冊子をテーブルに載せる。
「これがシンデレラコンテストのテキストだ。よく読むといい」
「テキスト?」
冊子の表紙には、「少女たちよ!美しくあれ!」とデカデカと印字してある。
「コンテストの内容と評価基準が書いてある。奈々さんには後で渡しておく」
「評価基準、ねぇ…」
俺が冊子を手にとろうとした時、
ブルルルル…。
俺の制服のポケットで携帯が震えた。
表示を見ると、奈々からだ。
「もしもし」
「聖!どうしよう…」
「どうした?」
「め…目の前で人が死んだの!」