七川学園裁判部!
七浦と川島を合わせて七川学園。安易だ。とても安易だ。
まあ、俺もそんな祖父の恩恵を受けているのだから学園の名前をどうこう言うつもりもないが。
そんなことより。
今は京だ。
「ミスコンだぁ?」
「そんな陳腐な言い方はよしてくれ。シンデレラコンテストだ!」
京が言った。
つまりは、今回の学園祭(小中高大一斉に執り行われる)のイベントのひとつであるそのシンデレラコンテストに奈々を出場させたいというのだ。
「つまりはダイヤの原石を見つけ、磨き、光り輝く宝石に変身させるのさ」
「変身っつったって、奈々はあれで充分・・・」
そう言ったところで部員の視線が気になり、言葉を止めた。
「そうだな、お前の言う通り。奈々さんはすでに完成に近い美しさを持っている。しかしだ!」
京が熱弁を奮う。
「宝石も人が見てこそ美しさになるんだ!奈々さんの美しさをこの学園に、いや、芸能界にも認識させるべきだ!」
「芸能界?」
「本当にお前は学園祭に興味がないんだな。今回のシンデレラコンテスト、審査員の一人は女優の桐谷まやだ」