私の彼は子ウサギちゃん!?

******


「お~、篠原、来たな。」


「・・・は、はい・・・。」


職員室に入った私は、物理教師のデスクの前で小さくなった。


「ん?どうした?」


「い、いえ・・何でもありません・・・。」


--・・・こ、ここで怒られるのかな?・・お、怒られるのも嫌だけど・・せめて場所を変えてくれないかな?・・ここじゃ、恥ずかしいよ。・・いっぱい人いるし・・・。--


「・・・・・・じゃあ、頼むな。」


「・・・えっ?」


「”えっ?”って、またお前は聞いてなかったのか?
だからな、”準備室を整理したからゴミが出たんだ。物理室に置いたままだから、ゴミ出ししておいてくれ。”
って、俺は言ったんだけど。」


「・・・そ、それだけ?」


「それだけだ。なんだ?もっと雑用がやりたいのか?
そんなにやりたいんだったら、ないことはないぞ。」


「いえ!!十分です!!大丈夫です!!
で、では、失礼しますっ!!」


――もっと雑用なんて絶対やだ!!――


私は、慌てて職員室を飛び出した。
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