私の彼は子ウサギちゃん!?

それから・・・


少しだけ植物トークをした後、用があるからと先生は帰っていった。


新任とはいえ、さすが生物教師。その知識量は半端ない。


--勉強になるなぁ~。--


「ねぇ、みぃちゃん。」


感心していると、真白が私の制服の裾をツンツン引っ張りながら話しかけてくる。


「ん~?どうしたの??」


「ぼたん、とれちゃった・・・。」


--あらあら。--


見てみると、ブレザーの裾のボタンが1つ取れていた。





”チクチク、チクチク。”


「・・・よし、完成!!」


「わぁ~、みぃちゃんありがと!!」


しばらくして・・・いや、あっという間に私はボタンをつけ終わった。


スキルは日に日にレベルアップしている。


--校内ボタンつけ大会ならきっと優勝しちゃうね!!--


もちろん、そんなヘンテコな大会はないけれど、思わず想像してしまうくらいに・・・。


「さ、それじゃ、私たちも帰ろうっか。」


「はぁ~い。」


夕日がだいぶ西に傾き始めたころ、私たちは裏庭を後にした。
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