私の彼は子ウサギちゃん!?

”ドキドキドキドキ”



どのくらい時間が経ったのだろう。


ほんの一瞬なのか、数分が経過したのかわからない。


真白に抱きしめられたまま、ただひたすら、頭の中には自分の心臓の音だけが不自然に響いていた。



「・・・みぃちゃん、だいじょうぶぅ??」


不意に抱きしめられていた腕の力が緩む。


彼の声色はすっかりいつもの調子に戻っていた。


先ほどのものが気のせいだったのかと思うくらい、ごく自然に・・・。



私は”大丈夫だよ。”って伝えたくて、激しく音を立てる心臓を左手で押さえながら、真白の肩口辺りに埋めていた顔をそっと上げた。


「・・大・・丈・・夫・・・つっ!!!」


でも次の瞬間、目に飛び込んできたのは彼の顔。


それもそのはず、覗き込むようにして、真白は自分の顔を私の方へ傾けていたのだ。


--く、唇~!!!!!--


私は、しばし忘れていた昼休みの出来事を思い出して、彼の唇に目線を固定させたまま完全に固まる。


心臓は、もう全力でその鼓動を刻んでいた。
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