私の彼は子ウサギちゃん!?
”なでこなでこ”
「こわかったね~、もう、だいじょうぶだよ~。は~い、おててつないでぇ、かえろうねっ!!」
たぶん、私がバイクと接触しそうになったことへの恐怖で固まったと思ったのだろう。
安心させるように、真白は右手で私の頭を数回撫でた。
そして、その手をそのまま私の左手へと移動させ、今度はギュッと握りしめて歩き出す。
意識が彼方へ飛んだままの私は、ボ~ッとしたまま足だけを機械的に動かしていた。
「・・・いんこ・・が・・とぉ~っても・・・てね~。」
「・・・う・・・ん。」
また会話を再開させた彼に対して、私はといえば曖昧に返事を返すばかりで・・・
自宅の前に辿り着いたことにさえ気が付かなかった。