私の彼は子ウサギちゃん!?

「ねぇ、真樹、グズグズしたウサ・・・」

「お待たせいたしました。」


疑問に思って真樹に尋ねようと口を開いたら、注文したケーキセットを持ってきてくれた店員さんの声に遮られた。


「ケーキセットでございます。・・・あれ?・・・真樹さん??」


「・・・っ!!・・・拓馬(タクマ)くん!?」


いつも冷静な真樹が、ひどく驚いているようだ。



「お久しぶりです。・・・お元気でしたか?」


「・・・えぇ、もちろん。すごく元気よ。今日だってこれから親友と放課後デートなんだから。ね、未衣子!!」


「う、うん。」


--知り合いかな?・・・でも、なんだろう?この空気感。妙によそよそしい気が・・・。--


「あ、そういえば私、バイト先の店長に連絡入れなきゃいけなかったんだ!!ちょっと、電話してくるわね!!じゃあ!!」


捲し立てるようにそう言って、真樹は席を立ってしまった。
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