私の彼は子ウサギちゃん!?
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――うぅ・・・苦しいよ~。――


私のピンチは続いていた。


「・・・おい!!シロ。そろそろ未衣子ちゃんを離せ。」


「い~やぁ!!みぃちゃんは、ぼくの!!」


私は腕を懸命にバタバタさせて苦しさをアピールしてみるけど、真白は全く気付いてないみたいだ。


さらに腕に力を込めてくる。


--あぁ、もうダメ・・・。--


「・・・わかったから。・・・その大好きな未衣子ちゃんが苦しんでるぞ。」


「ん~?・・あ!!みぃちゃん、ごめんね!!だいじょうぶ??」


真白はさっと腕を解いて私を開放した。


--・・・助かったぁ・・はぁ・・少し、お花畑が見えた気が・・・。--


真白は、また大きな目をウルウルさせて、私の顔を心配そうに覗き込んでくる。


「うん。大丈夫だよ。」


そんな真白を叱る気になんてなれず、笑顔で答えた。


・・・もう、子ウサギ彼氏に完敗です。
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