Bloody×Lovers
【生きてくれて、ありがとう】

・・・え?

思考回路が停止する。

鎌を振り上げた黒いマントの人型が、今にもソレを振り下ろそうとしていた。

「・・・だ、め」

【これで、】

「・・・やめて」

【終わりです】

「やめてぇっ!!」

気付けば私は叫んでいた。

「まだ、助かるかもしれないから、だから・・・」

【あなた・・・】

「ソレを、振り下ろすのは・・・」

【・・・ごめんね?】

そして黒いマントの人型は、ソレを振り下ろした。

人から伸びている鎖のようなものを、斬った。

『ザンッ───!!』

・・・コレは、ナニ?

鎖から放たれた白い炎が、空へと昇っていった。

【アナタには、私が見えるのね】

「ナニを、した・・・?」

【私は・・・4番目、なの】

「よ、ん・・・」

【・・・ヒト、なのね】

口調と声からして、黒いマントの人型は女性らしい。

【私のことが、見えるんだ・・・嬉しい】

「・・・へ?」

【少し、話をしましょうか】

彼女は、彼女自身の黒いマントを剥ぎ取った。

その瞬間、彼女の持っていた鎌が消えた。

中から表れたのは───

同じ高校の制服を来たショートカットの少女だった。

< 14 / 26 >

この作品をシェア

pagetop