Bloody×Lovers
『どうして生まれてきたのよ!!』


『あんたさえいなけりゃ・・・幸せになれたのに!!』


『そんな目で見んじゃないよ、汚らしい』


ごめんなさい・・・


『だからぁ、邪魔だっつってんだろぉ!?』


『マジウザいんですけどぉ』


ごめんなさい・・・


『えー、キモォい』


ゴメンナサイ・・・


心に付いた傷が、消える日が来るなんてこと有り得ないよ。


だから、だから


そのために、ワタシハ───




「・・・い、おいっ」


ゆっくりと目を開けると、そこには一人の男性が立っていた。


「起きたか」


私は少し重い体の上半身を持ち上げた。


部屋は、黒。


壁紙も天井も黒で、床には灰色や赤の絨毯が敷かれている。


カーテンが完全に窓を隠しているので、今が何時か分からない。


「大丈夫か?」


男性は私の顔を覗き込む。


白い肌、茶色の髪、色素の薄い目。


とても綺麗な顔立ちをしていた。


「なぜ、飛び降りた」


男性から思いもよらぬ言葉が出てきた。


「知りません」


早く、帰ろう。


「答えろ」


「知りません」


・・・どうして、こんなに構ってくるの?



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