Bloody×Lovers
【あんなの、気にしちゃダメ】
アミさんが、微笑む。
「ありがとう・・・」
呟くような声で言うと、彼女は微笑んだ。
【私のことは、アミでいいよ?】
「アミ・・・ちゃん」
【アミでいいの!】
私の事は美音ちゃんと呼んでいたのに・・・と少し思った。
【さっきの女の子達、なんだったの?】
そうきましたか。
「ちょっと昔、色々あって・・・」
【例えば?】
「いろいろ・・・」
口ではいえないことであるというのを、察してほしい。
気付けば空はほんのりと紅に染まりつつあった。
黄昏時───
金色に近い太陽を見つめた。
ふと、視線を戻した校門に人影。
何処となく日常で探していた影だった。