嵐な恋~アラコイ~

その15


あーあ
もう、いいや。
これからは1人で生きよう。

あたしには家族がいない。
いままでの思い出は
全部うそ。

このまま記憶がなくなったら・・・

そんなことばかり考えていた。

「未来ー出かけてくる!」
「うーん、いってらー」
「ばいばい」

今日はあたしの元住んでいた
ところいいや、自殺現場へ。

そこは灰色の世界だった
何もかも色はなく
そこに色の付いた自分がいる。

ここは自分だけの世界

誰もこない。
いや、来ても色はない。

そう、思っていると
トラックにはねられた。

このまま死のうかなぁ

そして意識がだんだん遠のく。

(あ、死んだんだ)

自分でも笑えてきた・・・


これは神様の罠なのか
命をとりとめてしまった。
目を覚ますと
同い年くらいの子が
たくさんいた

「・・・ん・・・」
「目ぇ覚めたかっ!?」
「・・・・・」
「どうしたの?」
「・・・・」

あれ、わかんないや。
だれだっけ?

「誰・・・です・・か?」
「ジョークはよそうよ」
「ねぇ!あたしわかる?」
「・・・・?」
「えっ」

ほんとにこの人たちは誰?

これが神様がわたしくれた
プレゼントなのか・・・?
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