嵐な恋~アラコイ~

その16


「だ・・れ?」
「ほんとに?」
その女の子は泣き出した
「なんで泣いてるの?」
「ごめん」
意味がわからない
どういうことなのか
本当にわからない
でもたった一つ
わかったことがある
それはこの人たちは
赤の他人だってこと。

「おい、紗雪」
「・・・・」
「紗雪・・?」
「ねぇ、紗雪ってだれ?」

みんなの顔が変わった
私は何をしているのか?
何がしたいのか?
何を望んでいるのか?

ガラッ・・

勢いよくドアがあいた

「紗雪っっ!!」
「・・・・」
「紗雪ごめんね」

なんでみんな私に謝るのか
なんで?
私ってそんなにおかしい?

「ねぇ、なんで皆おかしくなるの?」
「私ってそんなに変なの?」

皆だまってしまう
やっぱり、この人たちは
知らない人、脳内がそう云ってる

「俺はお前の双子の弟なんだよ」

そんなひといたっけ?
でも何かが引っかかる・・・
何なんだろう?
この気持ち・・・

「私に弟?」
「あぁ」

いたの?
あぁなんかおかしくなって来た

其のあとの意識はなかった


< 16 / 17 >

この作品をシェア

pagetop