足並み揃って
誰も俺らの漫才には興味はなさそうだ。
こうして俺らは
45分という苦痛にも似た営業を終えて
控え室であった公民館に戻った
ーー*ーーー*ーーー*ーー
あまりコンビでは話さないが
お互い着替え終わったかぐらいで
俺は抑えてた感情が思わず口に出た。
村田『今日の営業はエグかったな』
笹木「あぁ」
村田『俺ら12年も営業重ねてるけど
あれは初めてなパターンだったな』
笹木「そうだな」
村田『さすがにトラックの上はねーぜ。
しかも客も年寄りばっか。
なんであそこで俺らの漫才が必要あるんだよ』
笹木「...気持ちは分かる。
でも文句は言うな
やらせてもらえるだけで
仕事が貰えてるだけで十分だろ」
村田『...。チッ。そうだけどよー』
笹木「明日からは4日休みだ。
今の現実をみて言葉を口に出せ」
そういうと笹木は
着替えを済ませて
主催者に帽子を脱ぎ頭をさげ
「またよろしくお願いします」と
挨拶をして部屋から出ていった
チッ。