ライオン岬
ぼくらは波間(なみま)にゆらぐほのおをいつまでも見つめていた。
あと少しで、このなかよしたちとも別れなければならない。ユーイチはユーイチで、本土での新しいくらしがはじまる。そして、ぼくはぼくで、この島の中学校に進み、そこでとなり町の小学校から来たやつらと出会ってゆく。ぼくたちが、これから先、また出会うってことはあるのだろうか?
ぼくには目の前のこの海が「未来」で、その波間をゆらぎながら進むとうろうのほのうが「希望」のように思えてきて、つぶやいた。
行ってくれ、海のずっとむこうまで。
(了)
あと少しで、このなかよしたちとも別れなければならない。ユーイチはユーイチで、本土での新しいくらしがはじまる。そして、ぼくはぼくで、この島の中学校に進み、そこでとなり町の小学校から来たやつらと出会ってゆく。ぼくたちが、これから先、また出会うってことはあるのだろうか?
ぼくには目の前のこの海が「未来」で、その波間をゆらぎながら進むとうろうのほのうが「希望」のように思えてきて、つぶやいた。
行ってくれ、海のずっとむこうまで。
(了)