私のいとこはネットアイドル


それから約15分、私たちは黙って電車に乗っていた。
その間でも周りの子たちがチラチラ見ていたけど、瀬那が私を隠してくれてなんとか助かった。


「よし、着いたな。降りるぞ」

「へ?、え、あ、うん!」

もうすぐかあ・・・


私はそう思うとなんだか緊張してきた。

「ん?どした?電車酔いか?」
「あ、ううん。なんでもない」

「そーか。んなら行くぞ!」

そういうと、瀬那は駅を出て、近くにあったかわいい喫茶店のようなところへ入った。

「?ココどこ?」

「ん?喫茶店」

「いや、それはわかるけど・・・」

そう言い合っていると、店の厨房からひとりの男の人が出てきた。

見た目は割とカッコイイ・・・20代後半?くらいの人だった。

私はその人を見ていると・・・

「あんらぁー!?瀬那チャンもとうとう彼女出来ちゃったのぉー?!てゆーか、この子senaじゃない」

す・・・スゴい・・・マシンガントークの上にまさかのオネェ・・・

「か、彼女じゃねーよ!そんなこと言ってるケンチャンこそ作れよなー!」


よくわからない会話を私はその後10分間聞くこととなるのだった。


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