私のいとこはネットアイドル
そして私は二人にだけあったことをすべて話した。
瀬那が女装してネットアイドル「sena」をしていること、私が瀬那が女装しているところを見てしまったこと、それは誰にも言わないでほしいと言われたこと、そして私は女装してネットアイドルをしていることを認めないと言ったことを…
「ふーん。瀬那クンがねぇ…」
イクトが言った。
「ってゆうかさ、senaって今めちゃくちゃ人気のネットアイドルじゃん!」
亜紅襾が言った。
「えっ…マジで!?」
「そぉだよ~!もうすぐCDとか出るんだよ~!?わたしCD予約するも~ん!」
「そんなヤツが瀬那クン…もとい、男だとはねぇ…」
亜紅襾は興奮ぎみに、イクトは落ち着いてそう言っている。
でも…知らなかった。
そんなに人気のネットアイドルをしていたなんて…
私はもとからパソコンはあまり使わない人間だったけど、まさか瀬那がそんなに有名になっていたとは…
「で、その後瀬那クンとは口聞いてないんでしょ?」
「うっ…うん。」
「だめだよ~!ちゃんとお話しなきゃ~」
「そーなんだけどさ~、話しにくいんだもん…」
「とりあえずさ、私らも秘密にするから瀬那クンとちゃんと話すんだよ?」
「・・・わかった。」
イクトと亜紅襾に後押しされ、私は学校からそのまま瀬那の家に向かった。