恋するショコラ《完》


普段は冷血漢と言われている真人だ。いつもなら女が倒れていようが見て見ぬふりを決め込むところだ。


しかし、ここは真人の自宅の前だ。もし彼女が明日の朝、自分の家の前で冷たくなっているなんてことがあればさすがの真人も寝覚めが悪い。


彼女が目を覚ましたら家から追い出せばいいだろう。それまでの辛抱だ、と真人は諦めて、仕方なくいくら声をかけても起きない女の子を抱き上げて家に入れた。



< 5 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop