好きです、極道くん!
「・・・は、はぁあ~・・・」




怖かったよ・・・。




まだ手が震えてる。
思わず震える手をぎゅっと握りしめた。




『!?ど、どうしたッ!?ケガか!?』



へなへなと腰が抜けてへたり込んだ私を見て
急に慌てだす極道くん。



さっきはあんなにコワい顔してたのに・・・



「ぷっ・・何その顔!」




『・・はァ?』



「・・あははっ!」




『!?な、何笑ってんだよ!痛ぇんじゃねーのか?』




「ちがうよ・・・。ちょっと、おかしくって・・」


・・・って、え?







涙をぬぐっていると、目の前に極道くんの顔。
猫みたいな黒色の釣り目。



『ケガ、ねーんだな?』




「え!?う、うん。どこもいたくないよ」



『・・そっか』




「//!?」

(・・・う、わ。)




今までになく優しい顔。
怖くて眉間にしわが寄ってた顔は、くしゃっと安心したみたいに柔らかい。




こんな顔もできるんだ・・・。




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