好きです、極道くん!
キィ・・・バタン。



「あ、あの!
私、1年の鈴原です、手紙読んでくれて嬉しいですっ!


あ、ああの・・えっと・・それでっ・・・」



うぁああ何言ってんの私のバカ!
全然言葉になってないよぉ!



テンパリすぎて言葉になんない。
だって先輩の前だもん、無理だよ・・・っ。




俯いたまま一気に話したから
先輩の顔が見えなくてちょっと怖い。
もしかして、引かれてるのかな・・・。



「・・・」



「あ・・の。
あの、手紙にも書いたんですけど・・私・・」




「・・・」




「わ、私っ、あなたのことが好きです!!!」




い、言った・・!
すごいじゃん、私・・・・っ。




・・先輩、何も言わないや。


やっぱり言われ慣れてるのかな・・・。
ちょっと顔見るの怖いけど見ないとしょうがな・・・









・・・って。




・・・あれ?




目の前にいたのは
超イケメンなやっぱりカッコ良い先輩・・・じゃ、ない。



茶髪に二錀のシルバーピアス、
つり目に着崩された制服。




いかにも、ヤンキー。




先輩とかけ離れ過ぎたその人は。
頬を赤く染めて、恥ずかしそうに言った。




「お、おぅ。そうかよ。
オレ様も・・・おまえのこと、す、す、好きだぜっ!」




え。ちょっと待って。



「・・あ、あー・・あれだよな。
こーいうの、なんつーか照れるっつうかよ・・・。

とりあえず、あれだな!
放課後だな!」



「・・・へ?あ、あの!ちょっと待って!」



私はあなたじゃなくてっ・・・




「一緒に帰るもんなんだろ?
こ、こ、恋人同士・・っつうんは、よ」




「ち、違う!私はっ・・・」




「悪ぃけどオレ、これからヤボ用あんだ。
帰り、必ず迎えに行くからよ!待ってろよ!」



バタンっ・・・。




「ど、どうしよ・・・」




どうしよー!?!?

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