好きです、極道くん！

目の前に現れた不良１名。
私の手を掴んでいる。


・・っていうか放してほしい。
怖すぎ！



私は告白だって先輩（にしたつもり）が初めてなのに
男の人に対しての免疫力なんてゼロにひとしい。



掴まれた腕からぞわわっと全身に鳥肌が立つ。



放そうとしても体が動かないのと力が強いのとで
なかなか離れてくれない。




「は、放してっ・・・」





「震えてんぞ？ふははっ、おまえ趣味変わったなぁー。
けど嫌いじゃないぜ、こういうや・・・」




バキィィッッ！！！！




『こいつに触んなッ！！』




「あ・・・」



見ると、私をつかんでいた男の人が
倒れていた。



影ができたかと思ったら、
目の前には大きな背中。



・・極道くんの背中だ。




極道くんは私をかばうみたいに、
目の前に立っていた。




『・・てめえら、これ以上やんなら俺が相手になってやる。
こいつに手ぇ出したら容赦しねぇ』



ぎらぎらと変なオーラを漂わせる極道くんの視線に
３人はびくっと体を震わせ、
舌打ちをして走っていった。