「…紫苑」

「〜っ…あ〜っ…」

「…っ、律〜っ」

「ダメだって言ってるだろ?」

「…暇、退屈」


本棚の前で紫苑を取り押さえた。
紫苑の手にあった本を取り上げ、本棚に戻す。
勉強も終わって退屈なのか、わがままのオンパレードが始まった。
俺は別に…退屈してないし…。
漫画読み途中だし…。


「どうすっか」


床にへばりついてる紫苑に向かって言う。
困ってる俺を見るだけ。
自分はなんでもいいと言わんばかりに。
髪を撫でてると、何気にうとうとしてるのがわかった。


「眠いか?」

「ん…」


俺はソファーに紫苑を寝かせた。
眠いときに寝かせないと機嫌悪くするし。
ベッドから毛布を持ってきて上にかける。

「おやすみ」

「ん…」


ま、紫苑は寝てた方が問題起きないから嬉しいかな。
失礼だけど…!

俺は読み途中の漫画を読み始めた。
20〜何巻ある漫画。
まだ、4巻しか読み終わってないからさ。
ゲームやりたいとか思わないわ。





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