光
今日の登校は淋しい。
なぜなら、いつも一緒の律がいないから。
迎えに来る律も、隣で無邪気に笑ってる律もいない。
律がいないと、こんなにも淋しいものなのか…。
クラスに着くと、律の姿がなかった。
鞄もなく、まだ来てないんだろうかと気になった。
「紫苑どうしたの」
「…錫也…」
「成瀬君来てないね。…ね、後悔してるの?」
「なんで」
「そーゆー顔してるから」
ニコっと笑う錫也の目が怖い。
錫也から逃げられない気がした。
逆らえない…どう足掻こうと。
朝から嫌な気分を味わい、一時限目が始まった。
だけど、律は姿を現してなかった。
どうして来ないの?
心が乱れ始めた。
そのときだった。
―ブー、ブー
携帯が鳴った。
先生にばれないように、メールを開いた。
律からだった。