絶対、逃がさない!②(短編)
「へ? あ、でも、おまえの」

「この前の、お礼。ほら、遠慮はおまえらしくない。

 さっさと、カウンターいってこい!」



 受け取ったそれには、大盛りカツカレー01と、印刷されていた。



「ありがとう! やっぱ、おまえは親友だぁ!」



 おれが叫んで、抱きつこうとすると、海老原はひょいっとよけた。



 ・・・ひどい。感謝を行動であらわそうとしたのにぃ。



「さっさといってこいよ、おれ、席にもどってる」

「うん」



 おれはうきうきとカウンターにいって、大盛りカツカレーを受け取る。

 それを持って、人ごみをかきわけつつ、海老原のところへいった。

 テーブルの上にトレーをおいてから、海老原をみた。

 海老原の前には、薄い青色の包みに包まれた、ちょっと大きな四角い箱があった。

 

 弁当? めずらしい、っていうか、海老原が弁当って初めてだよな。

 それになんか、なんとなく、海老原の顔がにやけているというか、うれしそうというか・・・。


 
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