激甘Milk*Tea
なんて、やっぱ俺ガキだわ
生徒相手に嫉妬かよ、
「…松本」
秘美が淹れてくれたコーヒーを口にしていると、椿に声をかけられた。
「ん?」
「…秘美を泣かしたら、お前半殺しな」
おぉ、怖っ(笑)
半殺しはやめてくれ
「だれが泣かすかよ」
真剣な椿に、俺も真剣に返すと
「見守っててやるよ…」
切なげに、でも少し幸せそうに笑う椿は、
俺なんかよりずっと大人びて見えた。
「…サンキューな。絶対幸せにするから」
「ふっ。もし泣かしたら半殺しにしてすぐ奪ってやる」
「…た、隆哉っ!」
呆然と俺たちを見ていた秘美が我に返り、
“半殺し”と口にする椿を呼ぶ。
「秘美…また学校でな」
ぽん、と秘美の頭を撫でる椿の顔は
驚くくらい穏やかで、秘美への気持ちの大きさが伝わる。
そんな椿の言葉と様子が嬉しいのか、
「…うん、またねっ!」
うっすら涙を浮かべながら椿を玄関まで見送っていた。