その名前を呼びたくて
そのあと、担任の山崎先生が挨拶もそこそこに入学式に行くので並べ、と指示したから、




必然的に朝凪、のあたしが一番前になって並んだ。












体育館にはもう、先輩たちが並んでいた。






「新入生が入場します」



アナウンスが聞こえて、拍手の中進む。












朝の彼を探すけど…。いない。











しかし………。


この学校の入学式は校長先生の話が長いって本当だったんだ。









「もう20分以上経ってるね」




と横目で萌に言ったけど。







「…寝てるし」






萌はスヤスヤと顔を栗色の髪の毛で隠して寝ていた。





「寝顔も可愛くて羨ましい」








まわりを少しみれば生徒どころか教師も寝ていた。









確かに眠いけど…ここは踏ん張る。



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