龍太郎一味のグダグダ会議

「すみません…突然押しかけてしまって…」

無表情ながら小さく詫びる小岩井に。

「いえっ、私の方こそ突然お誘いしてしまってっ、ああああっ、あのっ、ご迷惑じゃなかったですかっ？」

この家の住人…雪娘は頬を赤らめて恐縮する。

『ウチで花火を一緒に見ませんか？』

奥手で引っ込み思案な雪娘としては、随分頑張ったつもりだ。

何かと辛そうな、翳を感じさせる事の多い小岩井。

おこがましいとは思いつつも、何とか励ましてあげたかった。

そんな折、耳に入った天神夏祭りの話。

一緒に祭に行けば、小岩井を元気付けられるかもしれない。

しかし小岩井は騒々しいのは苦手だし…。

そんな事を考えた結果、今宵だけという約束で母に無理を言って佐伯邸に招く事にしたのだが…。