龍太郎一味のグダグダ会議
彼らの言う事も一理あった。

如何に強くとも、龍太郎は超常的な力など持たぬただの人間。

憑依されてしまえば抗えぬ。

その肉体を乗っ取られれば、内在する臥龍の力も悪用される恐れがあった。

…夜更け、群れをなして天神地区の闇から闇へと闊歩する魑魅魍魎達。

さながら百鬼夜行の如き光景だ。

並の人間ならば、見れば異界へ連れ去られるか。

或いはその場で肉体も魂も食い尽くされるか。

そんなおぞましき群れの正面に立ったのは。

「!?」

切っ先のない、円みを帯びた先端の剣を携えた用務員だった。

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