龍太郎一味のグダグダ会議
「!?」

箱の箱に、湿った音が響いた。

ちょうど被った箱の頬辺りに、キスマーク。

よぅく凝視しないと、発見できないような位置だが。

「…いつでもいいですよ…気長に待ってます…社会見学…来年になったっていいし、私が卒業するまでならいつでもいいです…だから…」

実に鮮やかに踵を返す七星。

それが限界まで赤くなった顔を隠す為なのは、染まった耳を見れば明らかだった。

「避けるのはやめて下さいよ…また『けしからん娘め』って…からかって下さい…」

小さく呟き、七星は屋上の鉄扉を開けて。

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