龍太郎一味のグダグダ会議
表向きにはいつもと変わらず振る舞っている龍娘だが、一人の時間になると物憂げな表情を見せたり、何か思い詰めたように俯いている事もあるという。

「元気出してくれるといいねぇ…」

ズズズズ、と音を立ててストローでココアを吸い込む雛菊。

相変わらずお行儀悪い。

「でも失恋の痛手は、なかなかねぇ…」

去年の破局騒ぎで、失恋のキツさは身に沁みて理解しているアリスカである。

『こんな時こそ、ジロー先生が慰めてあげればいいのに…』

小夜がカフェオレのカップを両手で持つ。

「ジロー先生って誰ですか?小夜先輩」

小首を傾げる七星。

『世界史の先生だよ、ほら、水鉄砲持って白衣着てる先生いるでしょ?すごい甘党の』

「ああ、あの先生ですか…で、そのジロー先生が何で龍娘先生を?」

「ジロー先生、お笑い幽霊、龍娘先生の三角関係だったんだよ、こないだまで」

「え゛」

問いかけに答えたアリスカの言葉に、七星絶句。

何という大人な世界だ。

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