龍太郎一味のグダグダ会議
「念の為に宿直室の戸締まりは確実に…先に寝ていて下さい。では」

それだけ言って出かけようとする背中に。

「小岩井さん」

雪ん子は声をかける。

無表情のまま振り向く小岩井。

穏やかな視線。

しかし、その表情は何故か、『安らかな死に顔』を連想させる。

「ちょっとお訊ねしていいですか?」

「何でしょう?」

「小岩井さんは、その…毎晩どちらへお出かけされているんですか…?」

やはり、『死神』としての職務なのだろうか。

そう思って訊ねた雪ん子に。

「…学園の夜の見回りですよ…教頭に頼まれていますので」

そう言って。

今度こそ振り向く事なく、小岩井は宿直室を出て行った。

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