龍太郎一味のグダグダ会議
一族の役に立った所で、穢れ子には変わりなし。

その後も防人は一族全員に疎まれ続け、村に魔物が近づいた際には、人身御供のように魔物の討伐をやらされた。

まともに修行をつけてもらった事もない少年が課せられる、命懸けの試練。

死に際ギリギリの戦いを繰り返す事で、防人は何度も死線を潜り、その度に結界使いとしての腕を上げていった。

不可視の防壁、小規模結界、大規模結界。

彼が二十歳を迎える頃には、一族最強といわれた長老の腕前をもしのぐほどの結界使いに成長する。

穢れ子でありながら最強の結界使い。

そこまで成長しながらも、防人は孤独。

彼の傍らにいるのは、いつだって愛猫の初だけであった。

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