龍太郎一味のグダグダ会議

打ち合う度に閃く火花。

鎧武者の剛剣を受け太刀するには、華奢な小岩井では些か荷が重いのか。

打ち据える鎧武者の太刀に、彼の足が下がる。

下段からの斬り上げ。

これも何とか捌くものの、軸足が浮いてしまう。

鎧武者の膂力に、完全に負けてしまっている証拠だった。

結界や封印ならば長けている小岩井だが、やはり剣術に関しては、専門家の武士には一歩譲るのか。

何合も繰り返すうちに。

「！！」

小岩井の手元から処刑人の剣が弾かれる！

力強い鎧武者の斬撃に、遂に手が痺れて耐えられなくなったか。

無手のままで、鎧武者の剛剣を受けるにはあまりに無謀。

しかし次の瞬間！

「小岩井さん！」

いてもたってもいられなくなった雪娘が、己の守り刀…六花（りっか）を丸腰の小岩井へと投げ渡す！