龍太郎一味のグダグダ会議

静かな口調で、小岩井は尚も続ける。

「そもそも…自分が特別な哲学を持っているという訳ではないのです…十人十色、それぞれに人生があり…人生の数だけ、哲学もまた存在する…奥方さんには奥方さんの…箱先生には箱先生の哲学があるのです…それまで辿ってきた人生により、導き出される哲学も千差万別…自分の人生は、そういった意味では他の方よりやや風変わりだった…それだけの話です…」

「何かムズカシイ話だねぇ…」

「俺、テレビでオリンピック見てていいか？」

早くも哲学話に飽きる丹下姉弟。