王子様のお姫様
「......どした?」
膝を抱え込んで座っているあたしを、優が優しく包んでくれた。
「.......あたしね、ファーストキスまだなの。....優としたくないんじゃないと思う。でも、..グスッ...好き同士...な人としたぃ...から....」
「ん。」
優は、黙って頷いてくれていた。
「...もう大丈夫」
「本当か?」
もう、とっくに辺りは夕陽が沈んでいた。
「...ぅん」
「送るょ」
「...ありがと」
優が、いつもとは違って優しかった。
...そして、かっこ良かった...