可愛い女の子の作り方
「他の人も、生徒会メンバーです。僕以外に、2年1人、1年が2人です。
それぞれ、自己紹介を…」

生徒会長がそう言った後、一番最初に口を開いたのは、金髪で、ピアスをたくさんつけている、見るからにチャラい人だった。

「俺、2年の西屋崇人。これでも副会長。よろしくね♪」

「俺は、1年の三浦凜。女みたいな名前だけど、ちゃんとした男。会計をやってる。」

凜くんは、ちょっとドSっぽい感じ。黒髪で、黒ぶち眼鏡がとても似合っている。

「僕は…「あっ!!!」」

最後の一人が話し始める前に、あたしは思わず大きな声をあげてしまった。

だって、そこにいたのは、あたしの知ってる人、他でもない、薫くんだったから。


「もう…自己紹介ぐらいさせてよ…。
僕は、新山薫。庶務をやってるんだよ♪」

相変わらず綿菓子みたいにふわふわな髪をゆらして微笑む。

…可愛い…。

「あっ!今、可愛いって思ったでしょ!?僕、これでも男の子なんだからぁっ!!」

「だって…女の子のあたしよりも可愛いんだもん…!!悔しいから苛めてあげるもんっ!!」

「やっやめてよぉ~…僕、女の子みたいに可愛いけど、男の子なんだもん~!!」

「あ!今、女の子みたいに可愛いって言った!!」

「だって、可愛いんだもんっ!」


「「ふっ…」」
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