極力ノンフィクション
「サボってごめん、
ちょっと病んでた」
「いいですよ先輩!
ほら、結局来てくれたし!」
可愛い後輩、中2の吉川ちゃん。
この言い訳が通じるのも今回が中学の定例会だったから。
「高校の人がこの書類をまとめろ
って言ってましたよ」
「また雑用ね」
「はい、さっき藤原先生が持って来ました」
「藤原が?ふ〜ん」
中高一貫の西山女学園に入学してあっという間に中学3年になった。
特に何もしていない。
成績は中の下、部活はずっとサボり中、恋愛は低迷。
それでも生徒会長。
「あ、そうだ、
藤原先生がさっき
白花先輩に頼みたいことがあるって言って
後で来るように言ってましたよ」
「頼みたいことが....
そう、ありがとう吉川ちゃん」
「いえいえ」
「掛川先生、ボーッとしてないで
さっきの定例会の報告書やってよね」
「うん、頑張る」
「じゃあ藤原んとこ行ってくる」
頼みたいことなんてわかってる。
それでも行ってしまう。
生徒会室の重いドアを閉めた。