略奪マーメイド。
硝子玉
かわいそうね、とあの人は言います。
ダイヤモンドみたいに純粋できらきらしていたのに。
そういうあの人は、いつも耳朶を飾っていたざくろ石のように、…そういえばあの石が今日は見当たりません、どうしたのでしょう…華やかで魅力的でした。
違うわ、とあの人は言いました。
あたしはただの色硝子。輝くふりをしていただけ。
それならばわたしも、その硝子に憧れて金剛石の輝きを捨ててしまったのです。
だからわたしたち二人とも、きっといま、ただの硝子玉。
何よりも欲した愛を得られなかったのです!
あたしたちかわいそうね、と彼女が言うので、わたしは頷きました。
ダイヤモンドみたいに純粋できらきらしていたのに。
そういうあの人は、いつも耳朶を飾っていたざくろ石のように、…そういえばあの石が今日は見当たりません、どうしたのでしょう…華やかで魅力的でした。
違うわ、とあの人は言いました。
あたしはただの色硝子。輝くふりをしていただけ。
それならばわたしも、その硝子に憧れて金剛石の輝きを捨ててしまったのです。
だからわたしたち二人とも、きっといま、ただの硝子玉。
何よりも欲した愛を得られなかったのです!
あたしたちかわいそうね、と彼女が言うので、わたしは頷きました。