【短編】年上彼氏
「え…」
「敦先輩?!」
俺は、気付けば唯ちゃんを引っ張り
歩き出していた。
このモヤモヤの理由は…
嫉妬一。
「先輩…っ!!早いです!」
俺は、唯ちゃんに声をかけられて
自分が無我夢中で歩いていたことに気付いた。
「あ…ごめん」
俺が、唯ちゃんから手を離すと
唯ちゃんの顔が少し、
寂しそうな顔をしているのを見て
嬉しくなった。
俺は、緩んでるであろう口元を
手で隠しながら
「ねえ、唯ちゃんは川上が好きなの?」