幼なじみの甘いレシピ
「え……これって」
コータの目は、表紙に釘付けになっている。
甘い甘いチョコレートの写真に、ピンク色の文字。
そう、それはわたしからコータへの、恋の証。
“本命チョコの手作りレシピ”……。
「……ははっ」
コータの頬が、みるみる赤く染まっていく。
「これで納得した?」
「うん、したっ!」
突然、コータの両腕がわたしをきつく抱きしめた。
「やっべー。やっぱ俺、お前のこと超好きかも!」
コータの声を聞きながら、わたしは胸に湧き上がる恋の甘さにクラクラする。
わたしもだよ。
わたしもコータが、大好きだよ――。