亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
「―――…前衛は我々第1と第2。………突撃方法と陣は最初に言った通りだ。…合図は、最初の敵の悲鳴」
第1部隊、約80名を前に、ベルトークは静かに説いていた。
兵士達は皆、我が隊長の静かな覇気に恐怖し、同時に士気を高めていた。
「――…臆する者有らば、斬る。………これは戦争だ。………諸君………遠慮は要らん。死んでこい」
「御意!!」
死など、何故恐れようか。本当に恐ろしいのは、この現実だ。
兵士達の敬礼に、一切の乱れは無かった。
第2部隊もそれは同じだった。
隊長からの激励など無い。
ただ、「逝け」の一言に尽きた。
ゴーガンはただ笑いながら、
「……どうせ俺も、いつかは逝くんだ」
と自嘲していた。
ジスカ率いる第3部隊は、他部隊と異なり、軍議の最中酒を飲む始末。
ただし、ほんの少量だけ。明日に支障が無い様に。
第1部隊、約80名を前に、ベルトークは静かに説いていた。
兵士達は皆、我が隊長の静かな覇気に恐怖し、同時に士気を高めていた。
「――…臆する者有らば、斬る。………これは戦争だ。………諸君………遠慮は要らん。死んでこい」
「御意!!」
死など、何故恐れようか。本当に恐ろしいのは、この現実だ。
兵士達の敬礼に、一切の乱れは無かった。
第2部隊もそれは同じだった。
隊長からの激励など無い。
ただ、「逝け」の一言に尽きた。
ゴーガンはただ笑いながら、
「……どうせ俺も、いつかは逝くんだ」
と自嘲していた。
ジスカ率いる第3部隊は、他部隊と異なり、軍議の最中酒を飲む始末。
ただし、ほんの少量だけ。明日に支障が無い様に。