僕のお母さん
僕はルミさんの息子ですか?
「椿、おはよう。」
僕は、綺麗な料理が並べられたテーブルを見て驚いた。ルミさんは、料理が上手かった。盛り付けとかも、本人曰く適当だが、絶対に適当ではない。僕がイスに座るのをためらっていると、ルミさんがやってきて、僕の顔を覗き込んだ。
「具合でも悪い?」
僕は、首をブンブンと横にふる。おはよう、と言われたのだから、挨拶は返さないといけない。僕はゆっくりと口を開く。
「おはようございます、ルミさん。具合は全然悪くないです。いただきます。」
僕は、少し笑ってイスに座った。これから、毎日このようなご飯が食べれたら、僕は不安になりそうだ。完璧なくらいの料理。夢じゃないよね?
一口食べれたら、本当に美味しくて、自然と頬が緩む。美味しい。僕は、スプーンを次々と口に運ぶ。
「美味しいか?」
僕はおもいっきり頷いた。施設の料理が不味かったわけじゃない。あそこの、おばさんも毎日大量に子供たちの分を作っていたから、感謝はしているけど……ルミさんの料理は格別だった。
「それは、よかった。今日は、新しい学校に行くから。一緒に行くけどいいよね?」