その腕で抱きしめて
「ほんといいの?」
って、誠哉はあたしに聞く。
あたしは黙って頷くと
「りょーかい」
って優しく笑ってカッターの
ボタンに手をかけて
一つ一つ外していく。
……よかった。
変な下着じゃなくて……
あたしはホットするものの
体は火の中にいるかと思うくらい
熱くて…
脱がされたカッターは
床にスルっと落ちた。
そしてスカートも脱がされ
下着姿になったあたし。
上から下まで熱くて…
少し薄暗くなった部屋の端で
抱き合う。
誠哉の優しい手があたしの体を
なぞり…
無意識に反応してしまう。
絶対、初めてじゃない手つき。
悲しくもあるけど
今はあたしだけの誠哉だから…
一つになれたと同時に夢の中。
いつまでも、その腕で
抱きしめられたい。