その腕で抱きしめて
過去の真実
*誠哉side
彩名と一つになって2週間
俺は彩名が好きで
仕方なかった。
彩名は、わがまますぎて
子供だし うるさいけど可愛くて
調子に乗ると甘えて来る。
だけど、そんな彩名も
宿泊研修で3日間 会ってない。
でも、今日帰って来る。
それに帰りに寄るって言ってた。
俺は家で夕方になるまで待つ。
まだ昼前だしコンビニに
昼ご飯を買いに行こうとして
車に乗ると
♪〜
携帯が鳴り表示には"凛子"
凛子は中学3年の妹で…
「はい」
『あ、誠哉ー?凛子なんだけどさー』
なんで、こんな声うるせんだよ
「もっと小さい声で喋れよ」
『はいはい…でさ、〇〇駅まで来て〜?』
って、全然声変わんないし
「は?なんで?」
『迷っちゃってさ〜、お願いね〜』
「行か…………」
プープープー
途中で電話を切られて
その後からは全く繋がらない。
結局、コンビニに行かず
車を駅に走らせる。
……なんで、来てんだよ。