その腕で抱きしめて







少し沈黙が続いた後、
「あの〜…その傷ってあたしのせいですよね…?」


って立ち上がり俺の方に来る。



「ま、大丈夫」


って言うと

「すみませんでした」


女の子は頭を下げて言う。


なんか、謝られるとダメで…



「大丈夫大丈夫、すぐ治るから」


って笑うと

「だけど、ありがとうございます」



って急に笑顔になる女の子は
すごい可愛いくて…



つい
「可愛いんだし気をつけーよ」

なんて言っていた。




部屋にこんな格好の子と2人だと
すっごい居づらいし…



「あたし、笠原 彩名です。名前なんですか?」


って女の子はお構いなしに言う。




「松浦誠哉。」



俺は目線をどこにやればいいのか…


目を見て言うと
「誠哉さん助けてくれなかったら今頃ヤバかった」


彩名ちゃんは笑って言う。




「力になれたならよかった。祐也って奴も助けてくれたからお礼言いな?」



俺は祐也に電話して
彩名ちゃんに変わってあげた。






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