その腕で抱きしめて
あたしと誠哉さん2人きりの部屋。
隣にはベッド。
なんだろこの空気……
誠哉さんはまた酒を手にとって
飲もうとするから
「まだ飲むの?」
あたしはソファに腰をかけて聞くと
「んー?ダメー?」
誠哉さんは笑顔であたしの横に座る。
「わっ!!!……誠哉さ…ん?」
誠哉さんはお酒の缶を机に置くと
あたしに抱きついて来る。
そして
「襲っていーい?」
って耳元でいわれた。
お酒の力ってすごい…
「だめ!」
あたしは笑うと
「んー?ちょっとだけー」
そう言いその体勢のまま
あたしの服に手を入れてくる。
その手は少し冷たくて…
だけどすごい優しい。
だめって分かってても
嫌じゃない自分がいて…
抵抗しようなんて思わなかった。
そのままソファに倒され
気がつけば下着姿で…
誠哉さんはあたしの体に優しく触れ
そして優しく唇を重ねた。
お酒の匂いと煙草の味がして
少し気持ち悪かったけど
それさえ、好きになってしまった。