♥恋と事件簿♥
第一部 ①〜課長~
低年齢化を実現した、【木ノ島警察署】の刑事課。
40歳以上が活躍をして居たけど、私が今日から主任を務める条件として、40歳以下で構成して貰った。
何故それに拘ったと言われたら、きっと祖父母を上げる。
50歳を過ぎても一線で活躍してた裏側は、出来損ないの集まりだったからだと、私は思う。
だから、疲れてる祖父母みたいな人を見ない為にも、私は平均年齢を下げ、人員も私が選抜する事にした。
さすがに課長まで推薦するのは無理だったけど。
時は4月。
私が嫌いな、春からのスタート。
「坂田ーサカター署長、おはようございます」
「おはよう、愛依。今日から頼んだよ」
「はい。お任せ下さい」
課へ行く前、署長の所へ顔を出した。
坂田署長は、叔父さんの同期。
両親の先輩。
だから、私を名前で呼ぶ。
これは公私混同ではなく、名前を呼ぶのは“これも絆”と、お祖母ちゃんに言われたから。
それに小さい頃から名前で呼ばれてたのに、いきなり“難波”と呼ばれてもしっくり来ない。
署長室を後にしたら、次に刑事課の課長室へ。
これが、私と彼の初対面だった。
胸元で輝く指輪が、何故かいつもより揺れが大きかった。