♥恋と事件簿♥
「愛依、良かったわね。解決して!貴方は私の可愛い可愛い孫だもの。何かあったら、北斗が黙ってる筈ないけど、本当に良かった……」



「……何で俺が」



「どっかで聞いた会話だな;;」



「叔父さんと、お父さんだよねー……;;」



「お義父さんとお祖父さん、他人だよな?;;」



「おかしいの、この家系;;」



一緒に居ると似て来るって話ではなく、似てる人に惚れた結果、こうなっただけ。

考えなければ単純で、考えると悩ましい家系。



「でも、お祖母さんは元はそんなタイプには思えないんだけどな;;」



「よくわかってるわ、斗志樹君!私は苺だけのおっさんに興味ない!」



「おい」



「あ、また言っちゃったわ;;」



この夫婦の漫才は、いつまで続くのか。

もう終わって良いのに、何年も、家族が増える度にやり続けるのか;;



「祖父ちゃんて、曾祖父ちゃんに似た祖母ちゃんに惚れたわけ?」



「あ?」



「「「『斗真――ッ!!;;』」」」



掘り返すなよ、馬鹿!;;

それは禁句でしょ、馬鹿!;;

この間抜けなのか、ズバッと訊きたくなる性分さは、確実に父親譲りか。

いや、祖母ちゃん譲り……?

また、血がややこしくなって来た……;;
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