♥恋と事件簿♥
「主人は、運命、理想、夢なんて、男が語るのは、恥ずかしいと思ってる人です。けど、娘が恋人を亡くした時、“愛依の子供を抱く夢は諦める”って。“みんなで愛依に愛情を注げば良い”って言ってたんですよ」
「……っ゛……、」
「けど……っ、亡くした筈の彼が、出逢わせてくれた。悠呀の親友が……斗志樹君だったわね……?」
「……う、んッ……」
「いつだったか、斗志樹君が主人が言ってたそうですよ」
「“いくら時間が経っても消えなかった気持ちを、俺が消す事も無くさせる事も出来ないでしょう。けど、愛依から悠呀とのペアリングを渡された時、気になって、実は家で嵌めてみたんです。あいつは手が俺よりゴツいしデカいしで、指輪のサイズが違う筈。なのに、俺の指にピッタリ合うって、あいつ……最初から俺に愛依を託すつもりだったんじゃないかって、女々しく勘繰りました。だから、愛依がペアリングはしまっておくって言った時、甘えて新しい指輪を送ったんです。じゃないと、悠呀に仕組まれたようで、嫌だし、妬けます。必然かもしれない。でも、偶然……、奇跡が良いじゃないですか”……って」
「……斗志樹…っ……」
…そんな話、知らないよ……っ……。
「……っ゛……、」
「けど……っ、亡くした筈の彼が、出逢わせてくれた。悠呀の親友が……斗志樹君だったわね……?」
「……う、んッ……」
「いつだったか、斗志樹君が主人が言ってたそうですよ」
「“いくら時間が経っても消えなかった気持ちを、俺が消す事も無くさせる事も出来ないでしょう。けど、愛依から悠呀とのペアリングを渡された時、気になって、実は家で嵌めてみたんです。あいつは手が俺よりゴツいしデカいしで、指輪のサイズが違う筈。なのに、俺の指にピッタリ合うって、あいつ……最初から俺に愛依を託すつもりだったんじゃないかって、女々しく勘繰りました。だから、愛依がペアリングはしまっておくって言った時、甘えて新しい指輪を送ったんです。じゃないと、悠呀に仕組まれたようで、嫌だし、妬けます。必然かもしれない。でも、偶然……、奇跡が良いじゃないですか”……って」
「……斗志樹…っ……」
…そんな話、知らないよ……っ……。