♥恋と事件簿♥
第四部 ②~危機~
何度もあってはならない。
しかし、祖父母や両親も経験した、仲間の殉職。
主任になって、より覚悟は決めてた事。
「――姉貴、ついに応援要請だ」
「磯村さん、臼杵。ここは任せます」
「気を付けろよ」
「「「はいっ」」」
どっちが主任かわからない、磯村さんのたった一言に、歯を食い縛り、斗真と七星と3人で署を出た。
昨日から続く、空港での立て篭もり事件。
戦後最悪とも言われ、逃げ遅れは1000人を超え。
ニュースによれば、警察関係、人質の死傷者が増え続けてる。
いつか応援要請は来ると思ってた。
大きな国際空港で、既に本庁や斗志樹たちも出動済み。
木ノ島は小さくも大きくもないところ。
応援はもしかしたらなかったかも知れないのに、私が本庁からの連絡に、“待機します”と答えたのだ。
機動隊の車に続き、3人で現場入りし、基地となるテント下に居た、この事件の指揮官の水瀬部長へと挨拶へと行く。
力を買われてる斗志樹は、水瀬部長の補佐とし、数ある無線の対応に追われてる。
「死傷者はテレビで報道されてる以上だ。今朝からSATとSITが応戦しながら負傷者から順に出してるが、追いついてない。動機は不明。確認出来た犯人の数は15人。君たち3人の優秀な遺伝子に、私は賭ける」
ここで、厭味ね。